私たちは「旗ポール建て隊」という名のもと、旗ポールの新設や修理活動を行っております。

昨年からは、旗ポールのレンタルも開始しています。

「旗ポールってなに?」

世間の人からは「旗ポールって何?」という質問をされることが多いです。

「よく見かけるけど名前の知られていない「旗を揚げるやつ」」

メーカーのサイトでも商品名は「旗ポール」となっており、この業界では普通に使われている言葉なのですが、一般の方には全然浸透していません。かくいう私も初めて聞いた時は「旗ポール?」と思ってしまいました。

「旗ポールは製品名」

旗を揚げるポール・旗のポール・国旗掲揚ポール・国旗ポール・フラッグポールなど、みなさんの呼び方はいろいろです。それでも「ポール」が入っているならまだ良い方です。

「旗を揚げるやつ」「国旗を揚げるやつ」「旗を揚げる棒」「国旗を揚げる棒」

などの「棒」と呼ばれることが多いですね。時には、旗竿なんて言われたりもします。

ホームページの検索では、「旗を揚げる棒」、「旗をあげる棒」などで検索が良くされているようです。

「お客様からの問い合わせ内容」

お客様から連絡を頂いた時も

「旗を揚げるやつが動かなくなったから修理して欲しい」
「会社の旗を揚げる棒のロープが切れたから交換して欲しい」
「旗竿の部品が壊れたから直して欲しい」

など、旗ポールと言われる方はほとんど居られません。

もともと旗ポールに触れる機会が少ない、という理由もあるでしょう。学校や会社で「旗係(?)」にでもならなければ、旗を揚げたり、操作したりしたことのある人の方が少ないと思います。

これを読まれた方はぜひ明日から「旗ポール」という言葉を使って頂けると嬉しいです。そして周囲の方にも「旗を揚げる棒のことを旗ポールって言うんやで」と教え広めてもらえれば、なお嬉しいです。

「旗ポールの部品の名称と呼ばれ方」

部品の名称と呼ばれ方についても、少しお話しましょう。部品名称を知って頂くと、旗ポールは、金属の棒を立てただけではないことが分かってもらえると思います。

「旗ポールの部品構成」(1)ロープ型(FP型)

ロープ型(FP型)は次のような構成となっています。スーパーマリオブラザーズ®で最後にマリオが飛びつくゴールポールはこちらのモデルと推察しています。同じく、どうぶつの森®のたぬき開発の事務所の横に立っているポールもこのタイプに類似しています。

「冠頭部」

棒の先端部分です。冠頭部は「てっぺんのやつ」「上のやつ」とよくいわれます。冠頭部は金色の丸い部品に取替が可能です。スーパーマリオのゴールポールそっくりになります。

「滑車」

冠頭部の下にあります。ロープの上下時にこの滑車を通ります。滑車は、ロープが外れないようにカバー付きになっています。

「ロープを通すやつ」「上の輪っか」とかよく言われています。

「クリート」

ロープ掛けです。クリート (Cleat) とは、何かを固定するために使う器具のことのようです。

旗ポールのクリートは、アルミのダイキャスト製法でできています。強風でロープが滑車から外れることもありますので、しっかりとクリートをつかってロープを固定してください。ロープが滑車から外れると高所作業車が必要になります。

クリートは「ロープを括り付けるやつ」「紐を結ぶやつ」「フック」と呼ばれることが多いと思います。クリートよりも馴染みがありますね。

「ロープ」

たまに「紐」と呼ばれるますが、これだけはさすがに皆さんロープと呼びますね。

さて、旗ポール用のロープですが、専用のものが必要です。200kgの荷重に耐えられるポリエステル繊維(テトロン)で金剛打ちという編み方で手触りも良くできています。滑車に絡まれば、高所作業車が昼用になってしまいます。

「ジョイント」

ジョイントは、旗を取り付ける場所ですので、輪っか状になっており、留め具でしっかりと固定されています。旗を取り付けるポイントですね。

「ポール」

5m~13mまでの高さがあります。長いものですと、中間にジョイント部があります。ジョイント部はねじ固定のようにみえますが、特殊な接着剤が施されているので、専門の職人でないと作業ができません。スーパーマリオはBダッシュボダンで飛びつきますが、5mは普通の人には無理ですね。

また、ポールはよく見るとスウェージング処理がされていて、上に行くと絞れられています。これにより旗がすっきりと映える作りになっています。空に伸びていく感じですね。

単管パイプで旗ポールを代用されることもありますが、ここが大きな違いです。

旗が映えるための形状になっているのです。ポールは、単なるアルミの棒のように見えますが、アルマイト・クリア電着塗装といった皮膜処理が行われており、耐久性が高められています。スウェージング処理とアルマイト・クリア電着塗装により、旗ポールは、主役の旗を引き立てるための形状になっています。

「旗ポールの部品構成」(2)ハンドル型(FH型)

ハンドル型(FH)は次のような構成です。

四角いボックスがポールに取り付けられていて、ワイヤーにより旗の昇降をするタイプです。スライドリングという旗の固定器具があるのも特徴です。ワイヤーとこのスライドリングがあるため、ロープ式より旗を昇降する際の見栄えもきれいに見えます。

「スライドリングバーセット」

輪っか状のものに取り付けたバーがポールに沿って動きます。これに取り付けた旗がピンと張った状態で昇降します。スライドリングを「旗を付ける丸いやつ」「旗を結ぶ輪っか」、スライドバーを「棒みたいなの」「旗を結ぶ棒」といわれますね。

「内部ワイヤーと外部ワイヤー」

冠頭部を起点にワイヤーが昇降しています。ロープ式では外部滑車だったのが、ワイヤーが冠頭部に仕組まれた滑車を伝って、ポール内部に入ります。ポール内部のワイヤーには、“より戻し”のポイントもつけられていて、巻きすぎなどができないようになっています。

「ハンドルボックス」

ワイヤーを巻き上げるハンドルを取り付ける箱です。釣りのリールが箱に入っているような感じです。ハンドルをつけて、回すことで旗を昇降させます。ハンドル式なので昇降のスピードが一定になるのもこのポールの特徴です。

ボックス横のシャフトを「ハンドルを差すやつ」「回すやつを付ける棒の部分」と言われたりします。やはり私たちには、それで通じますのでご安心ください。

取り付け部分が繰り返し利用により、摩耗しているものもありますので、ハンドルを5年繰りで交換するのがポイントです。

「ストッパー(ハンドルボックス横)」

ワイヤーの固定に使います。旗の昇降にはストッパーを外し、固定するときにストッパーを押すことで、旗が固定されます。

また

「旗ポールの部品構成」(3)ハンドル型テーパーポールタイプ(FHH型)

ハンドル型テーパーポールタイプ(FHH)は次のような構成です。ハンドルタイプよりもさらに部品をシンプルにし、旗ポールのすっきりとした形状に加えて、ハンドルボックスをポール内部に組み込んでいます。景観製品として、旗を主役にすることにこだわっている旗ポールです。

「フリーリング」

ポールに沿って滑る数珠上の輪です。ポールを傷つけずコロコロと転がりながら旗の昇降をアシストします。フリーリングを「おもり」「数珠みたいなやつ」、ドラムユニットを「旗を上げ下げする部分」「回すところ」と言われたりします。どのタイプに関してもそうですが、正式名称を知る人はなかなか居ませんので、そのように表現をされる方がむしろ普通だと思います。

「旗金具」

フリーリングの上の旗を取り付ける金具です。旗をピンと張っていただくために、バーが付属しています。

「ドラムユニット」

ハンドルボックスを内部にセットしたものです。こちらもハンドルを取り付けて利用します。ハンドルは、ボックスタイプ同様交換をしながら使ってください。

「皆様のお困りごとをお聞かせください。」

皆様からの呼び方と正式名称を見比べながら構成をご説明させていただきましたが、お困りごとを直接そのままお話ししてください。修理のご依頼の際はどんな言い方でも大丈夫ですので、気兼ねなくご連絡ください。

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